2004年12月クリスマスを振り返って
 
 
2005.1.28
 
 皆様、’04年のクリスマスはいかがでしたか。いちごを扱っている納入業者の立場から、そして青果市場の動向を振り返ってみながら、’04年のクリスマスを総括してみましょう。

 
◎ この10年来、クリスマス前後に1日も1000円(卸売市場競売値)にならなかった事
◎ クリスマスイブの24日以降の相場が近来になく安くなった事

この2点は長年いちごを取り扱ってきた中で、経験の無いことでした。
その要因は、

1) 11月から12月にかけて記録的な暖冬だった為、品質が全体にわたって弱く、日保ちがしないので、例年のように
  早めに冷蔵へ入れる人が少なかった事が大きな原因の一つなのは間違いないでしょう。

2) しかし、そればかりでは有りません。「とよのか」の最大の産地、福岡県が今シーズン一挙に「あまおう」に転換し、
   その販売ターゲットをクリスマス後の生食市場(量販店等の店頭販売)に絞り込んで、業務用(クリスマス対応)
   への供給を切り捨てた事も要因として挙げられます。

3) 従って、大田市場を筆頭に主要都市の大手青果市場は、年末年始の店頭販売で「あまおう」を中心に
   いちごの一斉特売の計画を立てたのです。

4) 近年みかんがハウス栽培で初夏から店頭に出る為、肝心の冬のシーズンに売れなくなり、
   今、産地は減産で深刻な状態になって来ています。また、今年は輸入物のキングといわれるグレープフルーツが、
   これまたフロリダの天候異変で例年になく不作だというニュースは夏頃から聞こえて来ていました。
   このみかん、グレープフルーツが店頭売りの中心に据えられなくなった量販店チェーン各社は
   一斉にいちごを年末年始の中心に据えたわけです。

よく「相場は作られるもの」といわれますが、今回の年末年始の異常相場は角度を変えて見れば納得がゆく相場だった、という事になります。そして少なくとも今年以降のクリスマスのいちご相場は、アクシデントが無い限り、’04年のように1000円以下の相場が通常となり、天皇誕生日の祝日12月23日が続く限り、12月22日でクリスマス相場は終わりになるだろうと思います。

今年に入っても市場は「あまおう」の一人勝ちが続いています。この事が全国のいちご生産に及ぼした影響は計り知れません。
「あまおう」は福岡県専売のロイヤリティー品種ですから、各県、各農協は対抗策を立てねばなりません。特にこの2〜3年劣化が早い(長期栽培が難しくなった)とちおとめの産地は深刻だと思います。

しかし、このような戦いはユーザーにとっては喜ばしいことなのです。今度は何処からどんな素晴らしいいちごが出て来るか。生産者(生産地)はご苦労様ですが、楽しみですね。

 

株式会社ジャパンフレーズ
代表取締役 石川正久



大田市場 愛知『とちおとめ』12月クリスマス前後競売相場値 2002年・2003年・2004年比較
グラフ

 
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